映画「セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男」雑感

行こう行こうと思いつつなんだか後回しになっていた映画「セッションマン:ニッキー・ホプキンズ ローリング・ストーンズに愛された男」。
個人的にニッキー・ホプキンズといえば、ジョンの「イマジン」セッションでの姿。クラウス・フォアマンと並んで『滅私の強演者』という印象でした。
いやぁしかし。
この売れっ子っぷりは痛快すぎ。
あちらこちらと引っ張りだこで、仕事が途絶えない。
フー、キンクス、ストーンズに請われ、特にストーンズとの関係は深い。「She’s a Rainbow」や「Sympathy for the Devil」が強く印象に残るのは、彼の演奏あってゆえなんだと思う。「We Love You」の冒頭から焦燥感を煽るような演奏からサイケな世界に入っていくあの感じも大好き。
イアン・スチュワートとはどんな関係だったのだろうか。
ビートルズでは「レボリューション」のシングルバージョンに参加。
裏取りできてませんが、ジョンが誘ったというお話。
史実としては、1968年7月11日に6ポンド10シリング(や、安っ!?)のギャラで演奏。(「ビートルズ レコーディング・セッションズ完全版」(P226)/「ビートルズ全記録2」P352 )
今まで、間奏とエンディングは、ジョンの汚ったない(褒め言葉です)ディストーションギターのソロについつい耳が向いていましたが、演者知らずともこのメロは身体に染み付いていました。耳をエレピに寄せると、ありゃまぁ、またまたシビレることシビレること。
クラプトンやビリー・プレストンと外部の演者をビートルズに招いたのは、常にジョージだったという認識だったけど、これは新しい視点を得ました。
キンクスはどうして、デイブにインタビューなのかなと思って後で調べてみたら、レイとクレジットやギャラの件でもめたようで…。
前述したジョンだけでなく、ジョージ、リンゴの70年代のソロにも参加。
ポールのは少し遅れて89年の「フラワーズ・イン・ザ・ダート」に参加。
フー、キンクス、ストーンズ、ビートルズ、そしてビートルズの全メンバーに請われるって、まさに演者としてロイヤルストレートフラッシュではありませんか。
そんな彼の経歴が、本人の晩年のインタビューと関係者の言葉ともに、時系列で半ば淡々と整理されます。この淡々とした描写が良かったように思う。
でも、こちらは「うぉー!『ウッドストック』に出てる! 『ロックンロール・サーカス』に出てる!」と勝手に熱く盛り上がるのです。
それが、かえってセッションマンとしての彼の凄みを浮き彫りにしているように感じました。
いやぁ、面白かった!





