ヘンリー・ハーシュの音世界

Lenny Kravitz「Let Love Rule」リリース30周年2枚組。
数日前にバネッサ・パラディをLDジャケ買い。
そこから、サブスクでレニクラが手がけた彼女のアルバムの音像に改めてゾクゾクし、ここにたどり着く。
本アルバムリリース当時「アナログ録音にこだわった」「黒いジョン・レノン」というキャッチフレーズがあった。当方当時高校生。シングル曲のかっこよさはわかったが、このデッドな音の意味が理解できなかった。これはRC のラストアルバム「Baby a Go Go」にも繋がるのだけれど(これも最初は苦手だった)、今ではともにとてもロックで中毒性のある大好きな音。
不思議。
歳を重ねるってのは楽しいのだとも思う。
それから数日この音世界が気持ちよくて引き続き聴き続ける。
その流れで2nd「Mama Said」をサブスクで聴けば、さらに中毒性が高い。
遅ればせながらレニクラブーム。
このクセになる音像の理由は何ゆえかと、これらのアルバムのエンジニア、ヘンリー・ハーシュの録音に関して調べると、国内ではRCの『Baby a Go Go』だけでなく、あの時期小林武史もYEN TOWN BANDやミスチルであの音世界を日本のポップ市場で提示してたのね。
面白い。
彼のウォーターフロント・スタジオから発せられた作品群を追ってみようと思います。
これらはデジタル録音、CD時代に、アナログ的手法への回帰を思考したわけだから、アナログで聴くのは遠回りなのでしょうか。CDやサブスクなどを通じてハイレゾで聴くべきなのかな。
これも面白い混沌。
この記事も興味深かったです。
『ヘンリー・ハーシュと90’s J-POP』。
1990年代後半に小林武史がヘンリー・ハーシュをミスチルのアルバム「深海」のエンジニアに起用したり、ヘンリーが手放したスタジオ機材を小林武史が買い取ったとか、実はこの時期の日本にあの音があふれてたというのが面白いです。
よくミスチルみたいなメガポップバンドのアルバムでこれをやったなぁと少し笑ってしまうくらいヘンリー・ハーシュ音世界。同じくモロのボニーピンク「Heaven’s Kitchen」もヒットしたんだから、時代に合った音だったんでしょう。
こうして聴くと「Baby a Go Go」は、RCというバンドを尊重して実はヘンリーは控えめだったようにも感じてしまう。いや。感じただけね。
(史実は全く逆ですね。RCの解散を決定づけたように思います。)
ヘンリー・ハーシュが、小林武史ら経由で日本のポピュラーミュージックに残した影響は大きいのですな。
面白いテーマをいただきました。





